システムトレードのストラテジーの作成方法 システムトレードうんちく 2015年06月13日 今回書く内容は「システムトレードのストラテジーを0の状態から作るざっくりとした作成方法」です。ストラテジーってどうやって作るんだろうか?と疑問に思ってる人の参考になれば幸いです。(ここに近いうちに日ごろ使ってるノートの写メを貼ろうかと思っています)思いついたことを書き、実際調べたり開発の終わったものを線引きしてます。こんな感じで ←分析、開発が終了した項目ストラテジー開発ノートの一部その1 ストラテジー開発ノートの一部その2 -------------------------------------------------------------------------------------------①・・・毎日板を見て、チャートを見て、個別企業なら財務を見て、日々思っていること、リアルタイムに思ったことをノートにメモ。(泥臭い作業)②・・・①で書いた内容をプログラムを書いて検証。損益の出力までするか、その前の説明力を見る段階でやめるかなど、細かいとこはそこまで気にせずとにかくざっくり検証。③・・・ある程度想像通りの結果が出た場合だけ、その後に詳細な分析をしてストラテジーとして使えるものに育つかどうか見る。④・・・③で完成しかけているストラテジーをもう一度、本当に実現可能なのかを検証。(リアルタイムで取れるはずのないデータを取っていないか?)(1銘柄のインパクトや手数料などはちゃんと考慮されているか?)(そもそもプログラミングの段階でミスっていて変な売買になっていないか?)⑤・・・④までクリアすると、あとは既存のストラテジーとどう組み合わせていけばいいのかを分析。ストラテジー同士の相関などをエクセルのソルバー機能を使いざっくりと確認。(いわゆる効率的フロンティアを見つける作業)⑥・・・⑤で出た分析結果を元に運用枠を設定し、運用用の管理シートその他を作成して、実践に投入。-------------------------------------------------------------------------------------------流れをざっくりと書くと、このような流れになります。特に大事なのは①~④までで、⑤はそこまで重視はしていません。基本的には帰納的な流れになります。(日々、目の前で起こってる生のマーケットを見て、メモを取り、マーケットとはこう動くものでは?と一般化していくスタイル)逆のスタイルとしては、演繹的、つまり大量のデータから収益に繋がる要素(ファクター)を抜き出し、それを元にストラテジーを作っていくという方法がありますが、個人的にはこれは相当にシステムトレードに慣れている人以外にはおススメしていません。(そもそもそんな人とはストラテジーの作り方の会話などほとんどしない)-------------------------------------------------------------------------------------------A.日々マーケットを見て、メモを取り、ストラテジーを作る方法と(帰納的)B.大量のデータを分析して、ファクターを抜き出しストラテジーを作る方法、(演繹的)どう違うと思いますか?-------------------------------------------------------------------------------------------個人的な経験談で書けば、シングルファクターモデルか、マルチファクターモデルかの違いになりやすいです。A.日々マーケットを見る方法 が シングルファクターモデルB.大量のデータを分析する方法 が マルチファクターモデルになりやすい傾向があります(B.はシングルファクターモデルも作ろうと思えば作れる)シングルファクターモデルとは1つの要素(シングルファクター)で対象銘柄の値動きを推定するモデルで、マルチファクターモデルは多数の要素(マルチファクター)で対象銘柄の値動きを推定するモデルのことです。シングルファクターモデルが、「○○が起こったので、対象銘柄はおそらくこの後●●のような値動きをする」といった感じで、マルチファクターモデルが、「○○と△△と☆☆がそれぞれこのような割合で動いたので、対象銘柄はおそらくこの後●●のような値動きをする」といった感じです。そしてここが大事なのですが、A.日々メモを取る方法(シングルファクターモデル)で上手く機能する戦略が出来た場合は、その後の管理が非常にしやすいことが多いです。それは何故かと言えば「自分自身がメモに書くほど特定のファクターを感じることができている状態にある」からです。要するに自分の中で「○○がこんな感じのとき、対象銘柄ってだいたい●●な値動きするよね?」と思っている状態でプログラムを書いて検証して、想像通りの結果が出ると「やっぱりね!そうだよね!」という感覚になると言う事です。そして、この「やっぱりね!そうだよね!」というレベルの感覚になるときは、損益も相当いいことが多いです(ドローダウンが小さい、PFが高い、シャープレシオが高いなど)また、特定のファクターが無くなったときも自分の感覚で感じ取れやすいです。日々見ているとこにファクターを感じ、見つけているのですから。この「やっぱりね!そうだよね!」という感覚と、「ファクターを肌で感じられている」という感覚の合わせ技が強力で、これらの感覚はストラテジーの自信に繋がっていきます。ストラテジーに対する自信は精神的な安定に繋がります。そもそも堅実なストラテジーが、自分自身の自信により、「より運用しやすい状況」になります。それは少々のドローダウンが来てもひよらないし、ファクターがなくなりかけているときは思い切って運用停止にもしやすいということです。上記のような理由があるので、ぜひ-------------------------------------------------------------------------------------------①・・・毎日板を見て、チャートを見て、個別企業なら財務を見て、日々思っていること、リアルタイムに思ったことをノートにメモ。-------------------------------------------------------------------------------------------を実践してみてください。泥臭い作業ですが、生のマーケットを見てメモを取る作業はいいことだと思いますよ!逆にマルチファクターモデルの作り方がざっくりと知りたいなと思った方はこちらの記事がマルチファクターモデルを使った記事になるので、まあこんなもんかという感じで見てみてください。(ブログカテゴリーでは配信(らいつべ)の箇所) PR